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外国人ドライバーに追突された!逃走された!どうすればいい?
外国人ドライバーとの交通事故について
外国人との交通事故に遭った時、日本国内の場合、交通事故の相手がたとえ外国人であっても、初期の対処方法は日本人ドライバーとの交通事故とおなじです。
1.警察に連絡する
外国人でも日本人でも、交通事故が起きた時、まず「ケガ人の確認」と「警察へ連絡」を最優先します。
2.事故現場の記録
車両の破損状況・道路状況・タイヤ痕の有無など、事故現場の情報をスマホで撮影するなどして残しておく。
外国人の場合、言語・文化の違いなどで問題が起こる場合が考えられます。
3.現場証拠あつめ
・相手運転者との事故原因
・事故状況についてのやり取り
※スマホで撮影や録音しておくと、のちに役に立つ証拠となることがあります。
・加害者の情報を確認
※加害者の情報確認については警察が到着後、対応確認してくれます。
☆注意!
考えにくい万が一のことではありますが、
- 盗難車
- 不法入国者
- 無保険車
- 無免許
などがあったりすると、警察が現場に着く前に相手が逃げてしまうこともあるかもしれません。
逃走されないように、身柄の確保や情報確認を警察が来るまでの間、しっかりしておきましょう。
4.現場検証後、相手にする内容確認
- 氏名
- 住所・勤務先
- 連絡先・勤務先の電話番号
- 自賠責保険・任意保険の有無
- 車両の車のナンバー・車種・車体の色・車検証・車両の保有者
5.保険会社に連絡する
現場検証終了後、相手に保険会社に連絡をしてもらいましょう。
※(外国人)加害者が加入している保険会社には加害者が、ご自身が加入の保険会社にはご自身で連絡することになります。
確認しておきたいことの知識のまとめ
①外国人運転手の免許証の種類
・日本国内で取得した運転免許証
・ジュネーブ交通条約締に基づく国際免許証
・特定の国・地域(スイス連邦、スロベニア共和国、ドイツ連邦共和国、フランス共和国、ベルギー王国、モナコ公国、台湾)の運転免許証とその翻訳文を所持している場合
②保険会社名(自賠責保険と任意保険加入の有無)
契約書・被保険者の氏名・保険証券番号・契約期限の他
③所有者の確認
自己所有・会社所有・レンタカー・友人から借りているなど
④加害者(外国人)の住所・氏名・連絡先
・永住者
・就労ビザを有して働いている人、
・短期の観光客
・密入国(不法滞在者※ビザ切れ)
⑤目撃者がいた場合はその人の住所と氏名とTEL
⑥外国人と日本人での交通事故は同じです!
外国人との交通事故で適用される法律は、日本で起きた交通事故であれば、外国人相手でも日本の法律で損害賠償請求することができますが、無保険者の場合、外国人に直接補償を求めていくことになります。しかし相手が本国に帰ってしまった場合、事実上請求が困難となることもあり得ますので、この点は留意しなければなりません。
現在、外国人相手の交通事故というのは一定数発生しており、「2013年以降、外国人運転者によるレンタカー事故が増加している」との調査結果も出ていますので、これから『外国人だ!』の交通事故が多くなってくる時代となる事は間違いなさそうです。
外国人との交通事故における損害賠償請求の方法のまとめ
相手が外国人でも、基本的には日本人が相手の場合と同じです。
①外国人が任意保険に加入している場合
相手外国人が任意保険に加入していれば、大きな不安はありません。保険会社の担当者との間で適正な補償がされるよう協議してもらいましょう。協議がまとまれば、相手保険会社から補償金が支払われます。
②外国人が任意保険に加入していない場合
自賠責から補填、相手外国人と直接交渉することをしなければなりません。
自賠責保険はあくまで最低限度のケガの補償の保険ですので、車両に対してはありませんので、被害が全額補填されるわけではないので交渉は困難になるケースがあります。
但し、会社・友人の所有の車両だった場合、運行供用者に請求する手段があります。
相手外国人が運転していた車の所有者が別にいる場合、当該所有者に「運行供用者責任」があるとして補償を求めることが可能です。(自動車損害賠償保障法第3条)。
③外国人がレンタカーや友人の車を借りている最中に発生した事故の場合
レンタカー会社や友人に請求することができます。
但し、外国人が盗難車を運転していた場合は、所有者に請求はできません。
④外国人の運転車両が会社所有の場合
外国人が運転業務や私用中に生じた事故については、その雇用主に「使用者責任」があるとして補償を求めることも可能です (民法第715条)。
⑤自身が加入している任意保険を利用
外国人が無保険車・盗難車・帰国・不法滞在者など、回収不可能の場合は、泣き寝入りになりますが、自身が加入する自動車保険から一定の補償を受けるしかありません。
人身傷害補償保険・搭乗者傷害保険・無保険車傷害保険・車両保険・その他特約
⑥通勤中・仕事中の事故であれば労災保険を利用
もし仕事中や通勤中に事故であれば、労働保険加入していれば、労働災害又は通勤災害として一定の補償を受けれます。
療養補償・休業補償・傷病補償・障害補償・遺族補償・介護保障・葬祭料など
分割での返済を言われた時のリスクと安全策
日本に滞在している外国人は、極めて経済的に恵まれている人もいれば、経済的に苦しい状況にいる人もいます。本人が日本に定住していれば、毎月少しずつ返済してもらう等の方法が取れなくもないのかもしれませんが、これが継続する保証はありません。保証人を立てて頂いたりしましょう。※本人が本国に帰ってしまえば事実上補償を求めることは不可能に近くなったりしてしまうからです。
このような場合、一人で考えたりせずに、弁護士にしっかり相談しましょう。
外国人ドライバーでなくて、日本人でも後から自分は悪くないと主張を変えてくる質の悪い人もいます。交通事故に遭ってしまった時は、しっかりと現場の状況証拠を集めておくことが大切となることを覚えて頂いておけるといいと思います。